74歳の現役最年長棋士、桐山九段の引退決まる 「AI研究したが」

将棋の現役最年長棋士、桐山清澄(きよずみ)九段(74)が22日、大阪市福島区関西将棋会館で指された第35期竜王戦読売新聞社主催)5組の昇級者決定戦で伊奈祐介七段(46)に敗れ、規定により今期竜王戦限りでの引退が決まった。

 桐山九段は2019年度の第78期名人戦・C級2組順位戦(朝日新聞社・毎日新聞社主催)で降級したが、規定により竜王戦に限って対局を続行。20年も21年も、敗れたら引退という瀬戸際まで追い込まれたが、その対局にいずれも勝利。竜王戦に限っての現役続行を勝ち取ってきた。しかし、規定により22年は引退回避に必要な条件が厳しくなった(過去2期は5組残留を達成すれば来期も対局を続行できたが、今期は竜王戦4組への昇級が必要)という事情もあり、この日の敗戦で、今期竜王戦限りでの引退が決まった。この後、予定される残留決定戦が桐山九段の最後の公式戦となる見通し。

 本局の結果、桐山九段の通算成績は996勝957敗となった。残りは1局。節目の1千勝に迫っていたが、残り1局に勝利しても、わずかに届かないことが決まった。

 終局後、桐山九段は「これま…。

【第35期竜王戦5組昇級者決定戦・桐山清澄九段-伊奈祐介七段】 桐山九段は伊奈七段に敗れて4組昇級がなくなり、引退が決まりました。豊島将之九段の師匠である桐山九段は美しい棋譜を残しました。74歳、今日までに996勝を積み重ねました。(写真は日本将棋連盟提供)